【セミナー動画配信中】呼吸不全に対する酸素療法 ~酸素療法デバイスの選定を中心に~

2021.12.24

【講師】
永田 一真 先生(神戸市立医療センター中央市民病院 呼吸器内科)


【講師のことば】
呼吸不全に対しての酸素療法は急性、慢性に関わらず必須の治療法です。急性呼吸不全における酸素療法は生命の維持に必須であるし、慢性呼吸不全における酸素療法は予後やQOLの改善効果が示されています。しかし酸素療法によって得られる効果や管理目標は病態によって異なり、また酸素療法が害となる病態もあるため、個々の患者の病態を十分に評価し患者ごとに使い分けることが重要です。
急性期においては特に高流量鼻カニュラ酸素療法を含めた高流量デバイスと低流量デバイスの使い分けが重要です。二酸化炭素貯留や呼吸仕事量について評価を行い、また病態によっては自発呼吸による肺障害についても考えながら選定を行います。酸素療法の限界を見定め、NPPVを含めた人工呼吸器への移行のタイミングを逃さないことも重要です。
慢性期においても夜間を中心とした二酸化炭素貯留を評価することが重要であり、酸素療法だけで治療を行うのか、NPPVを含めた人工呼吸器が必要なのかを検討します。また慢性呼吸不全の患者は生活の中で酸素療法を用いる必要があるため、患者の好みやQOL などからデバイスの選定を行う必要があります。
酸素療法はどこでも用いることができるごくありふれた治療となっていますが、多種多様なデバイスを患者ごとに使い分けるには、しっかりとした病態理解とそれぞれのデバイスへの習熟が必要であり、本セミナーでは酸素療法デバイスの選定を中心に考察します。


※本動画は、第31回日本呼吸ケア・リハビリテーション学会学術集会にて配信された共催学術セミナーの録画です。

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